ナエドコラボVol.1 ―はじまりの春にととのえる からだとごはん―
2017年5月31日 21:48pm
2017年4月28日、お酒を片手に、暮らし・働きを語る場『ナエドコラボ』がスタートしました。毎月1回、熱海周辺で新しい働き方をしている人を紹介していくイベントです。
記念すべき第1回のテーマは「からだとごはん」。
健康と食事から暮らし方を提案するOrganic Cafe M2(エムニ)の山下由香さんと、Herb House Angelicaの三輪幸恵さんをお招きしました。
伊豆高原でOrganic Cafe M2を経営している山下さんは、「カラダ想いのごはん」をテーマに活動。定期開催の料理教室はいつも予約でいっぱいです。
今回は、食用油についてのお話。
なんと!市販のペットボトルに入った油のほとんどが添加物を加えたものなのだそうです。次々と明かされる食用油の真実があまりにも衝撃的で、参加者のみなさんは一様に驚きの声を上げていました。
食を油から見直し、健康な食生活の第一歩を踏み出すきっかけになったのではないでしょうか。
また、土鍋ごはんを簡単に炊くコツも教えてくれましたよ。終盤では土鍋で炊いた美味しい玄米ごはんをおにぎりにして参加者全員で味わいました。
山下さんはかつて「フードコーディネーター」として活躍。現在の仕事と違って食べることができない、撮影で使用する「見せるための食べ物」を作っていました。
おりしも、時代はバブルの真っ只中。テレビ用の撮影が中心で24時間スタジオへ缶詰になることが多かったといいます。仕事漬けの毎日が続き、あまりの忙しさに病気になってしまい、とうとうご両親が実家へ引き戻しにやってきたそうです。
その後、食生活を見直して自らの健康を取り戻しました。マクロビオティックの道に入ったのは、ご家族の病気がきっかけ。それから早や10年。
「食の知識はあったけれど、マクロビオティックは全然違いましたね」と感慨深く語ります。
マクロビオティックの料理をふるまう相手が、ご家族だけではものたりなくなってしまった山下さん。嫁ぎ先の家が営む民宿を、6年前に思い切ってカフェにリニューアル。それが、現在経営している「Organic Cafe M2」です。
「皆さんに『おいしい』といってもらうことが一番の励み。27年もこんなに長く(食の仕事を)やることができたのは、“食”がだいすきだったから。まだまだゴールが見えないので、まだまだがんばります!」
山下さんは、2016年末から2017年にかけて熱海で行われたATAMI2030のスタートアッププログラム「99℃」に参加。2018年4月に熱海市内へ新店を出すことを目指して準備を進めています。
「半年でこんなに急速に人脈が広がるとは、思ってもみませんでした。歩いていて『こんにちは』って、知らない方からも声をかけてもらうようになったんです(笑)。
せっかくできた人脈なので、早くお店を出しておいしいごはんを提供したいですね。食べる人が自分の体を思いながら、私もみなさんの体のことを思いながら料理できる場を早く作りたいです。
不健全極まりない生活を送っている方に、『週に1度でもいいからうちのお店でご飯食べて』って(笑)」
新しい店の完成が今から待ち遠しいですね!
一方の三輪さんは昨年、西熱海の森の中に隠れ家のようなハーブとエクササイズのサロンHerb House Angelicaをオープン。カウンセリングから、一人ひとりの心と体を整えるプログラムを提供しています。
今回は、妊娠中の人や子どもも安心して口にできる「マロウ」というハーブを使って、ハーブティーの美味しさと楽しさを同時に楽しめるデモンストレーションを披露してくれました。
また、ハーブとはどんなものか、生活にハーブを役立てていく方法を解説。質疑応答では、参加者の方が育てているハーブについて、効能や使い方を丁寧に伝授してくれました。
ハーブを医療の現場で使用した一例として、ご主人と介護タクシーの経営をしている川瀬さんが、勤めていた病院で患者さんのケアにマロウを使った時の話を披露してくれました。
当時、川瀬さんは耳鼻科系の患者さんが多数入院している病棟に勤務していました。喉頭がんや舌がんの人が多く、放射線治療の後はのどがやけるようにヒリヒリとして、水も飲めないくらいの口内炎で苦しんでいる人が多かったそうです。
ひどい副作用で、すっかり生きる気力を失ってしまった人に マロウのハーブティーを丸い氷にして口に含んでもらったら、痛みが少しずつ取れていったといいます。
この貴重な体験談に、参加者のみなさんも三輪さんも、大いに関心を寄せていました。
現在のお住まいは、もともとご家族が所有する別荘でした。大好きなハーブを使った仕事をしたかったという三輪さん。店を出す場所を探していたとき、『別荘に住んだ方が良いのでは』ということになったのだそうです。
住むにあたり「知り合いの人もいない土地だからどうしよう」と不安になり、インターネットで街づくりをしている団体を調べたところmachimoriにヒット。ちょうどスタッフを募集していたCAFE RoCAに2015年夏から1年間勤務しました。そして2016年10月、西熱海にサロンをオープン。
「CAFE RoCAを通してたくさんの人脈がつながりました。当時RoCAで知り合ったお客様も来てくださいます。御夫婦で来てくださったり、男性のお客様がお友達を連れて来てくださったりするんですよ」
サロンのこれからの発展がますます楽しみになるお話をたっぷり聞くことができました!